2017年3月14日火曜日

2017 第1回目のライト読書会

既に「2017年度」全体の案内はしました。

《第1回目ライト読書会》については

 日時: 2017年4月1日(土)午前10-12時(※エイプリルフールですが。)
 場所: 活水工房ティールーム(巣鴨聖泉キリスト教会となり)
 テキスト: Stephen Kuhrt, Tom Wright for Everyone (2011, SPCK)へのライトによる「序文(Foreword)」(2ページ)

「政教分離バイアス」問題の所在や背景についてライトが序文で書いてます。
カートの「ライト入門書」を使ってライト(神学)入門も多少兼ねます。
序文だけですのでわざわざ本を購入しなくても「グーグル・ブックス」で事足ります。
 (※「グーグル・ブックス」が不明の方にはスキャンした文書を送ります。) 
 
 しかし、「ライト入門」も兼ねていますので、著者のカート氏がライトの神学をいかに実際的・実践的にまとめようとしているかを目次等で見るだけでも参考になります。
というところまで案内しました。

今回はその「序文」を少し紹介します。

「序文」はスティーブ・カートの本がどのような意味で「ライト神学入門」になっているかを解説しているのですが、ライトは自伝的な背景を紹介する中で「split world」ということを言います。

クリスチャンとして成長し、社会人となっていく過程で「世界が分離(スプリット)」していることに気づき、そしてそれをキリスト教信仰者として重荷としていく過程を綴って行きます。

一つ目の「分離した世界(split world)」は「史的イエス」研究を本格的に始めて以来感じた「神学」と「歴史(研究)」の分離です。

二つ目の「分離した世界(split world)」は自らの信仰をどう生きるかと言う場面で「信仰」と「生活」が分離している、という問題です。

研究者として直面した「神学」と「歴史研究」の分離と、信仰者の実践課題で直面した「信仰」と「生活」の分離を「いかに統合するか」という問題に心を砕いてきたわけですが、それを原文で表すと・・・
(1) Bringing theology and history together
(2) Bringing faith and life together
となり、その結実をスティーブ・カートの本は上手く押さえている、という評価をしています。

今年のテーマ 宗教と政治 は(2)の方のトピックとして関連してきます。

ライトの使う「カテゴリー」では、特に「宣教(Christian Mission & Ministry)」の領域になります。

普通の福音派教会が考える「伝道」よりははるかに大きなヴィジョン(視野)のもとに「具体的なミニストリー」 が列挙されています。

これらのミニストリーはすべて「神の王国」に向けたミニストリーと位置づけられ、その出発点(launching)はイエス・キリストの死と復活によってもたらされた「新創造」にある、とされます。


さて、第1回目の読書会で読み合わせる「序文」を簡単に紹介しました。

約3週間後となりましたが、この「ミニ紹介」を読んで興味を持たれた方は是非ご参加なされてはいかがでしょうか。(※英語が苦手な方は傍聴だけでも大丈夫です。)

※出席希望者は小嶋までご連絡お願いします。
「問合せ連絡先」は左コラム(←)を参照ください。

2017年3月2日木曜日

FB読書会 2017年2月報告

昨年「11月報告」以来ですから大分経ってしまいました。

実はまだ正式には「次の本」に入っているわけではないのですが、まもなく(3月中にも) 出版されるという希望的観測の基に「序」の部分から読み始めています。

まだ「足慣らし」「準備体操」の段階だと思ってください。


では「11月報告」以降のことを簡単に振り返ります。

 ・12月中はほぼ冬眠状態でした。
 ・1月は「次の本」が出るまでどうするかアンケートを取りました。
 ・そのうちの1冊の出版元から予告案内が出ました。
 ・出版元から提供された「序文」を使ってかるーく読み始めました。

といったところです。

しばらく休業状態でしたが2月を迎える頃になると段々活発さが出てきました。

ライトや「聖書信仰」関連の本の案内があったりしました。

そんな中でこの記事は「オススメ」というのをアップしましたので、ここにも掲載します。
ライト紹介記事
 相も変わらず英語の記事ですが、ライトの新刊(レボリューション)も含めたライトのキャリアと著作のほぼ全体を見渡す「紹介」が非常に平易に、そして「引用に適した」ライトの文章を多数使ってまとめあげています。
 もちろんこれほど簡潔にまとめると何か偏りや省略が出てきても不思議ではないですが、印象としては「80点」はあげられる出来、と思いました。
 一読をオススメします。
というわけでかなり圧縮した内容なので、ある程度ライトのものを読んだことがないとピンと来ないかもしれませんが・・・。


最後に「新規入会メンバー」について。

12月~2017年2月は、入会7名・退会1名で、トータル212名となりました。


以上、簡単ではありますが、ご報告まで。


2017年2月9日木曜日

2017年度(リアル)ライト読書会のご案内

[追記: 第2回目読書会の日時変更について、2017年2月20日 ]

2017年度の(リアルの方の)ライト読書会のご案内です。

昨年は新たな「ライト邦訳書」が間に合いませんでした。
その代わりと言うか今年は次々出るみたいです。(後日あらためてご紹介します。)

リアルのライト読書会 は、
 (1)日本語に翻訳された書を使ったセッションと、
 (2)英語の主にNTWrightPage.Com掲載の論文を使ったセッション、
の二本立てで継続したいと思っていますが、今年2017年は(2)の方のセッションを2回計画しています。


2017年は「宗教改革500周年」です。しかしそちら方面のテーマはあえて取り上げません。

これまでライト神学のモチーフの中で(正面切って)取り上げてこなかったものを選びます。 
今年のテーマ: 宗教と政治
キリスト教を含めた一世紀の状況では、西洋近代のような「政教分離」はありませんでした(と言っていいと思います)。

しかし現在私たちが新約聖書を通して「イエス」や「パウロ」を理解しようとするとき、多分にこの「政教分離」のフィルターを通して「宗教」と「政治」をそれぞれ別々の文脈のものとして解釈しがちです。(あるいはそのようなステレオタイプで理解していないかと言う疑義があります。)

ライトはいち早くそのことに問題意識をもって取り組んできた研究者です。
たとえば「パウロ研究」の領域では「パウロとローマ帝国」のような研究ジャンルが近年かなり確立されてきました。
今年はあくまで導入レベルにとどめたいと思います。
2回に分けて抜粋程度(一回につきせいぜい数ページ)の文を読んでみたいと思います。

《第1回目ライト読書会》

 日時: 2017年4月1日(土)午前10-12時(※エイプリルフールですが。)
 場所: 活水工房ティールーム(巣鴨聖泉キリスト教会となり)
 テキスト: Stephen Kuhrt, Tom Wright for Everyone (2011, SPCK)へのライトによる「序文(Foreword)」(2ページ)
「政教分離バイアス」問題の所在や背景についてライトが序文で書いてます。
カートの「ライト入門書」を使ってライト(神学)入門も多少兼ねます。

序文だけですのでわざわざ本を購入しなくても「グーグル・ブックス」で事足ります。
 (※「グーグル・ブックス」が不明の方にはスキャンした文書を送ります。) 
 しかし、「ライト入門」も兼ねていますので、著者のカート氏がライトの神学をいかに実際的・実践的にまとめようとしているかを目次等で見るだけでも参考になります。

《第2回目ライト読書会》
 日時: 2017年5月27日(土)午前10-12時※6月3日から変更しました。
 場所: 活水工房ティールーム(巣鴨聖泉キリスト教会となり)
 テキスト: Paul and Caesar: A New Reading of Romans 

 ※最初の方数ページだけの予定です。

いつものように、出席希望者は小嶋までご連絡お願いします。

以上今年もよろしくお願いします。
小嶋

2017年1月17日火曜日

今日のツイート 2017/1/17

前回の「今日のツイート」の続編のような・・・。

やはり、ナラティブに関してです。
プレストン・スプリンクルは新約聖書学の人で、2007年にアバディーン大で博士号を取得しています。

NPP(The New Perspective on Paul) に関しても、分かりやすい「入門的まとめ」記事をブログにアップしています。
引用されている社会心理学者ジョナサン・ハイトの言ですが、こう言う本を書いていることからも分かるように、(政治的)意見の対立を心理学的に分析しているようです。



人はなぜ(対立する相手の)「道徳的世界観」に対して盲目になるのか・・・は、福音書の場面に置き換えると、イエスとパリサイ人の対立が思い浮かびます。

ライトは世界観の対立をナラティブの対立として分析しますが、全く異質のナラティブの対立ではなく、「(かなりの部分共有する)世界観の解釈を巡る対立」として分析します。

ゆえに、イエスの「たとえ話」は、対立する相手(パリサイ人に限らないと思いますが)が有する支配的な「イスラエルのストーリー」を内側からひっくり返す(subvert)ような解釈、オルタナティブ・ナラティブを提示しているのではないか、という分析になるのだと思います。


まっ、「イエスのたとえばなし」解釈への一つの「窓」として読んでいただければいいかな、と。

2017年1月6日金曜日

今日のツイート 2017/1/6

「今日のツイート」とは
「大和郷にある教会」ブログで常設しているエントリー項目です。このサイトでは去年7月にこのカテゴリーで一つアップしました。
今回は「ナラティブ」について。




ライトの「ストーリー/世界観」に重なるようなツイートです。

ナラティブの闘い」に関しては、「大和郷にある教会」ブログでオウム真理教への村上春樹のアプローチとして書きました。

2016年12月4日日曜日

『新約聖書と神の民・上』の書評紹介

 『新約聖書と神の民・上』が2015年12月に新教出版から出てちょうど1年になります。

4月には訳者による出版記念講演会もありました。

その後ネット上での反応が出てくるか気にはしていたのですが、小嶋が知っている方々を除くとまだ少ない感じがします。大著ということもあるのかも知れません。

でもちょうど出版1年ですので、ここでまとめて紹介しておきます。

(1) 久保木牧師のブログ(現在5回目まで続いています。)
(2) 一キリスト者からのメッセージ(現在25回目まで続いています。)
(3) 『本のひろば』(2016年6月号)、小林高徳氏(東京基督教大学学長)
(4) 自然神学・環境・経済

(4)は京都大学の芦名定道氏のブログと聞くが以下の寸評が付けられている。
 方法論的な議論がきちんとなされた上で大きな構想の中での論の展開であり、意欲的な著作である。背景に、リクールなどの現代哲学の動向も見え隠れし、「第5章 「神学」、権威、そして新約聖書」の「1. 序論:「文学」と「歴史」から「神学」へ」の議論の設定などは、わたくしも従来から論じてきた主張も合致している。新約聖書学でもこうした議論を行う研究者が現れていることは心強い(印象としては、ドイツとアメリカの中間的なポジションと言えるだろうか)。議論の細かな点においても、示唆的な内容が少なくない。
 訳語の選択に気になるところも存在するが、訳者あとがきは詳細であり、ライトを理解する助けとなる。

以上。また見つかったらそのつどご紹介します。(←ツイッターでは逐次紹介しています。)

FB読書会 2016年11月報告

今年もアドベントを迎えました。

今回の報告は残念ながら前月と同じです。

どうやら今年出版されると思われた本2冊は来年になりそうです。

それまで冬眠することにしましょうか。

「はーるよ、こい」でも歌って待ちましょうか・・・。


11月は、入会1名で、トータル206名となりました。

以上、簡単ではありますが、ご報告まで。